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根性とは何ぞや

※ 実験的に開設した「ニートひきこもりJournal別館」ですが、しばらく更新をお休みします。その代わりに、本館の更新を増やすことができればと思っています。

* * * * * * * * * *

ニートやひきこもりの人は、根性がないという主張をときどき見かけます。先日参加した葬式では、年配のご親戚が、最近の若者は根性がないなどと話していました。私の親も、最近の若いモンは根性がない、が口癖です。

ニートやひきこもりの人には、本当に根性がないのでしょうか。ニートやひきこもりの人も、根性を叩きなおせば変わるのでしょうか。

そこで、そもそも根性とは何なのかと考えていたのですが、考えれば考えるほど分からなくなってきました。

浅野弘光「幼児期における『KONJO』(根性)の成長」、『岐阜女子大学紀要』第36号、2007年、43-50ページ。

↑ 根性について学術的に考察している珍しい論文です。特に幼児期の根性が研究対象ですが、根性の構成要素など、根性と言う概念を考える上では参考になります。

「根性」とは、なんとも捉えにくい概念です。論文では、「根性に含まれる意味のエリアは大きく、定義できないのが現状である」としています。

それから、「根性がない」という場面で使う「根性」とは、もしかすると日本特有の言葉なのかもしれません。論文でも触れられていますが、英語だと、 spirit や guts などが「根性」の訳としてよく挙げられます。しかし、どれも訳としてはしっくりきません。中国語でも「根性」という言葉があるのだろうかとウェブの中国語辞典を調べてみたのですが、どの辞書も「もって生まれた性質」と訳しており、どうも違います。

行動主義者などは、根性は外部から観察することは不可能だと主張しそうです。

http://ci.nii.ac.jp/naid/110006195414/
↑ 上記演題抄録は、こちらからダウンロードできます。国立情報学研究所が提供するサービスです。

主要政党のマニフェスト(ニートひきこもり編)

以前、「ニートひきこもりJournal(本館)」用に「主要政党のマニフェスト(ニートひきこもり編)」という記事を公開しようとしたのですが、当時は選挙期間中のため公職選挙法のことが気になり、思いとどまったのでした。

選挙が終わった今になって本館にこんな記事を公開しても間が抜けています。ですが、せっかく執筆したので、あまり誰も見ていない別館にこっそりと公開することにします。

* * * * * * * * * *

参議院選挙がすぐそこまで近づいています(7月29日投票)。

そこで、主要政党(自民党、民主党、公明党、共産党、社民党、国民新党、新党日本)のマニフェスト(選挙公約、約束)に当たり、ニートやひきこもり問題について各党がどう言及しているかを吟味してみることにしました。

なお、私は無党派層です。特定の政党と利害関係はありません。

■ 評価

ニート問題に直接言及しているマニフェストは、自民党、民主党、公明党の3党のものでした。雇用問題に一家言ある共産党や社民党に言及がなかったのは、私としては意外でした。国民新党や新党日本は政党の規模が小さく、大政党のような詳細なマニフェストを作ることができず、ニート対策を盛り込めなかったという事情もあるのではないかと私は思います。

自民党や公明党はキャリア教育など予防的対策に重点を置いているのに対して、民主党は個人アドバイザーや就労支援手当といった、いま現在ニートになっている若者の就労支援に重点を置いている点が対照的でした。

働いて税金を納めていないニートのために税金を投入することに対しては国民の間で反発もあります。あくまで推測ですが、いま現在ニートになっている若者の就労支援をマニフェストに掲げる政党が少ないのは、もしかしたら、そうした世論に配慮したものなのかもしれません。あるいは、ニートは投票率が低いとされる若者ですから、ニート対策を盛り込んでも票にはならないという計算もあるかもしれません。ですが、おそらくどの政党が勝っても、現在行われているような就労支援などのニート対策は続くことでしょう。

それから、ひきこもり問題に言及した政党がありませんでした。ひきこもり問題は関心が薄いのでしょうか。もしかすると、ニート対策はひきこもり対策も兼ねるというのが各党の考えなのでしょうか。

なお、これはあくまでマニフェストの話です。ですから、例えば個々の候補者の関心事とは少し違う話で、ひきこもり問題に関心を持つ議員もいるので注意が必要です。

マニフェストは、各党のホームページで無料で閲覧することができます。できれば投票の前に実際に目を通しておきたいものです。

ニートひきこもりは一部の若者の問題か、誰にでも起りうる問題か

いつか私の地元の新聞に、ある若者の投稿が載っていました。その内容は、ニートを批判するとともに、自分はニートなんかにならないんだと宣言するものでした(わざわざ新聞の投稿欄でそんな個人的なことを宣言しなくてもと思うのですが…)。

ニートにしても、ひきこもりにしても、一部の特別な若者、一部の甘ったれた若者、一部の不心得な若者、そういう若者たちの問題という見方が多いです。特に、ニートやひきこもりに批判的な人の間に、こうした見方が多そうです。自分は間違ってもニートやひきこもりにはならないと。

その一方、ニートもひきこもりも、誰でもなり得るという主張する論者も少なくありません。東大を出てもニートにならないとも限らない世の中ですし(参考サイト参照)、傾聴に値する意見です。ただ、うがった見方をすれば、「あなたのお子さんも、ニートひきこもりになるかもしれませんよ」と親を脅して著書を買わせようという思惑が働いている場合もあるかもしれません。

もし、ニートやひきこもりが誰にでも起りうる問題であると同意されるようになれば、ニートやひきこもりの人に対するまなざしも変わるかもしれません。

[参考サイト]

http://www.sankei.co.jp/kyouiku/
gakko/061214/gkk061214000.htm

↑ 産経デジタル へのリンクです。

http://news.livedoor.com/
article/detail/1223646/

↑ livedoor NEWS へのリンクです。

ひきこもり・不登校予算、大幅減?

http://www8.cao.go.jp/youth/
whitepaper/h19honpenpdf/index_pdf.html


↑ 内閣府のホームページです。平成19年版青少年白書が公開されています。

白書では、ニート(若年無業者)やひきこもりに関して言及がありますが、ひきこもりについてはあまり紙幅が割かれていません。

興味を引いたのは、終わりのほうにある「平成19年度青少年施策関係予算」です。「不登校・ひきこもり,摂食障害等」の予算が大幅に削減されています。平成18年度予算額が11億2,500万円だったのが、平成19年度では2億8,800万円にまで減っています。

さらに過去の青少年白書も、ひもといてみると、平成16年度が9億9,900万円、平成17年度が11億2,100万円となっています。2億8,800万円という平成19年度の水準は、ここ数年でも最低水準です。

いったいどういう背景があってここまで予算が減額となったのか、この数字の減少は何を意味しているのかまでは分かりません。しかし、気になる数字です。

※ 今日は本館、別館ともに選挙のことについて書こうかと思ったのですが、選挙期間中で公職選挙法のことが気になったので、やめました。

遅刻してしまった…

我が子をニートから救う本―ニート或いはニートの予備軍の親たちへ先日、ひきこもりデイケアに参加したのですが、待ち合わせ時間を5分も遅れ、他のメンバーを待たせてしまいました。大変ショックです。

遅刻したのは、ちょうど小島貴子氏の『我が子をニートから救う本』で、ニートの時間感覚の話を読んだ後でした。

私はニート、ひきこもりのくせに、時間にはうるさい人間です。時間は貴重な資源です。昔の人も言ったように、「失われた時間は永久に取り戻すことはできない」のです。

他人の時間を尊重しようという考えがない人と一緒にいると、イライラすることがあります。

待ち合わせの時間を平気で遅れるなど、もってのほかです。確か小島氏も書いていたかと思うのですが、待ち合わせの時間を誰か一人が遅れると、その遅れた時間だけ他の人が時間を損するわけです。

そんな偉そうなことを考えていながら、遅刻してしまいました。

家族に原因があるのか

全国精神保健福祉会連合会という特定非営利活動法人が発行する「みんなネット」という機関誌をたまたま見つけました。

その機関誌に、大阪府立大学の三野善央教授が、統合失調症の家族病因論について寄稿をしていました。

統合失調症は家族に原因があるという説は現在では否定されていますが、過去には信じられていたそうです。

もともと「親の因果が子に報い」とか「前世の報い」といった迷信に近い考え方があって、それにベイトソンの二重拘束論などといった「ニセ科学」が登場したことにより、家族病因論が広まってしまったのではないかと三野教授は考えています。

* * * * * * * * * *

現代では「親の因果が子に報い」とか「前世の報い」といった考え方を信じる人は少なさそうです(ただし、前世の存在そのものを信じる人は多そうです)。ですが、何かメンタルヘルスに関する問題が起るとすぐに「親が悪い」とか「家庭に問題がある」といった発想をしてしまうのは、現代人もそう変わりがないように思います(確かに家族に原因がある場合もあるでしょうが)。

このあたり、気をつけたほうがよさそうです。家族に原因を求めようとすると、犯人探しになる危険もあります。